
完全室内飼育のウサギさんでもダニに感染していることがあります。
今回ご紹介するウサギさんは外へ出ることはほとんどなく、通院以外は室内で過ごしているウサギさんです。
検診で来院された際に背中やお尻周りの脱毛が見つかり、皮膚の検査を実施しました。
皮膚には脱毛と白色のフケがたまり、触ると簡単に毛が抜けてしまうような状態でした。


フケと毛を採取し顕微鏡で検査をしてみると、、、ダニとその虫卵が見つかりました。


このウサギさんのご自宅には他にもウサギさんが一緒に暮らしており、
その子の背中にも白色のフケが見つかっていたため、一緒に駆虫治療を開始しました。
ウサギさんに感染するダニには
・ウサギツメダニ
・ウサギズツキダニ
・ウサギキュウセンヒゼンダニ
などがさまざまな外部寄生虫がみられます。
直接接触することで感染するケースもありますが、ご自宅にお迎えする前から感染していて、免疫低下時に一気に感染が悪化しフケがでてくるケースもございます。
症状が軽度な場合には痒みがなく気付きにくい場合もありますが、感染が重度になると皮膚炎や痒みが強くみられます。
また、感染ケースはこの限りではなく
耳に感染するダニや、ノミが感染することもあり、
いずれも室内飼育のウサギさんでも感染しうるため注意が必要です。
当院では背中に垂らすタイプの駆虫薬で治療することができますので、
心配な症状が見られた場合は早めにご相談ください。
また、当院ではこのような感染症を予防するためにも
手術前や入院前、またホテルお預かりの前に予防薬を付けていただくことをお願いしております。
気が付きにくい感染症を予防するためにもご協力をお願い致します。