アオダイショウ、10歳2か月齢の症例です。
総排泄孔付近が腫れているとのことで来院されました。
総排泄孔よりも3-4㎝ほど頭側の皮膚に自壊した腫瘤が認められました。
腫瘤からは多量の白色分泌物が排出されておりました。
細菌感染が疑われたため、約1か月の間、細菌培養検査結果に基づいた適切な抗生剤での内服管理を行っておりましたが、治療反応に乏しく、改善が認められませんでした。
腫瘍の可能性を考慮し、飼い主様と相談の上、外科的に摘出、整復していくこととなりました。
腫瘤を摘出した後に、縫合して皮膚を整復しました。
病理検査結果では、黒色素細胞腫(メラノフォローマ)という腫瘍と診断されました。
黒色素細胞腫は、爬虫類や両生類の皮膚に存在する色素産生細胞を由来とする悪性腫瘍です。
今後は、他臓器への転移がないかを定期的に画像検査でチェックしていく予定です。