カメ 中耳炎 | 上大岡キルシェ動物医療センター上大岡キルシェ動物医療センター

カメ 中耳炎

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カメ 中耳炎

2023年06月09日 投稿者:staff

カテゴリー:カメ 爬虫類 症例紹介 膿瘍

キボシイシガメ、9か月齢の症例です。

1週間前から左の頬が膨らんでいるとの主訴で来院されました。

視診にて左鼓膜部の腫脹を認めました。

正面から見ると右と比べ左だけ膨れているのが確認できます。

本症例では鼓膜を切開し、溜まっている膿を取り出す処置を行いました。

このような症状に代表されるものとして中耳炎が考えられ、カメの場合鼓膜が頬に露出している為、頬が膨れているように見えます。

中耳炎は水棲・半水棲のカメ(特に幼体)に多く見られます。原因としては口腔内からの細菌の侵入、ビタミンAの欠乏などが考えられます。中耳に膿が蓄積してしまうと抗生剤の内服での治療は困難なため排膿処置が必要となります。

適切に排膿処置を行えば経過は良好ですが、再発の可能性もあるため、適切な飼育環境及び食餌が重要となります。