症例はフクロモモンガ、8歳齢の男の子です。受診3週間程前に左後肢足首付近を絞扼したとのことです。近医にて抗生物質の処方を受けておりました。

受診時の体調は落ち着いているものの、左後肢先端は一部壊死変形してしまっていました。出血などは見られませんでしたが、舐めて気にしている様子でした。

先端は壊死し骨が露出している状態でした。

高齢であり麻酔のリスクは低くなく、術後の管理もストレスが大きくなることが予想されましたが、今後の痛みや感染などによる体調の悪化を考え断脚手術を選択しました。

慎重に血管を締結していきます。

丁寧に筋肉を剥がし、切断します。

股関節を外して後肢を切除します。

筋肉を縫い合わせ、皮膚を縫合します。

手術を無事乗り越えてくれました。カラー生活によるストレスはあり、滑空などもできないものの元気に過ごしています。

フクロモモンガはポーチやタオルなどの繊維による絞扼事故が非常に多いです。また、患部の自咬も状況悪化の要因ともなるため、術前術後の管理も慎重に行わなければなりません。そのため、事故がないように生活環境の整備を普段から注意深く行う必要があります。