
4歳のリチャードソンジリス、男の子の症例です。

右の腰にできものがあり、最近さらに腫れてきたとの主訴で受診されました。
触診にて、できものは柔らかく押すと少し凹む様子が見受けられました。

エコー検査にて、腹壁に1cmの穴があり、そこから脂肪の様な構造物が出ていることを確認しました。

できものは腫瘍ではなく、腹腔内の臓器が腹腔外に脱出した腹壁ヘルニアであったため
脱出した臓器を腹腔内に戻して、その穴を塞ぐ手術を行いました。
できもの状に膨らんだヘルニア部分を切開すると、腹腔外に脱出した脂肪と腹壁にあいた穴を視認することができました。

脱出した脂肪を穴から腹腔内に押し戻し、周囲の腹壁を縫い合わせて穴を閉鎖しました。

術後 日のヘルニア部分がこちらになります。
脂肪の再脱出は無く、できもの状の膨らみもありません。

術後半年経った現在もヘルニアの再発は無く過ごせています。
身体にできたできものが腫瘍なのか、もしくは今回の症例の様なヘルニアなのかに関しては見た目だけでは分かりづらいものです。触診や画像検査、細胞診検査などを組み合わせる事で診断につながります。
今回は腹腔内の臓器が外に飛び出してしまうという稀な病態でしたが、中には悪性のできものができることもあるので、
日々の生活の中で気になる場所が無いかよく身体を触ってあげてあげてください。



