6歳10か月齢のフェレット、男の子の症例です。

5か月前から尻尾にしこりが認められ、ここ2ヶ月で増大しているとの主訴で来院されました。

X線検査を行うと、尾の中間に不透過性が亢進した骨様の腫瘤が確認され、

骨格系の腫瘍が疑われました。

一般状態に大きな異常は認められませんでしたが、腫瘤は増大傾向にあり、

ご家族様が手術を希望されたため、断尾術で腫瘤の摘出をしていくこととなりました。

断尾は腫瘤から3椎間分頭側で切除し、血管を筋肉ごと結紮し止血しました。

手術から翌日、内出血を伴いましたが、数日を経て落ち着きました。

術後1週間後には体調が戻り、経過は良好です。

断尾した尻尾を病理検査したところ、脊索腫であることが分かりました。

脊索腫とは、脊椎の発生過程で消失するはずだった脊索から発生する腫瘍です。

フェレットにおいて、筋骨格系腫瘍の中では最も発生率が高く、尾椎に発生することが多いです。

少数ではありますが、脊索腫は長期経過後に転移することがあり、フェレットにおいても転移した症例の報告があることから、早期の外科的切除が推奨されています。

尻尾やその他の部位で体のしこりを発見したら、早めにご相談ください。