
3歳のヒョウモントカゲモドキの子です。

頬部の腫れを主訴に来院されました。

外観上は左頬部に硬結感のある結節状の腫れが認められました。
口腔内の精査を実施したところ、左側口角と口腔内にチーズ様の膿様物が確認されました。

鑷子にて口腔内の膿の除去を試みたところ、左頬部の結節様物と繋がっており口腔内の膿が瘻孔を形成し、頬部にまで露出していることが分かりました。


所見から口腔内膿瘍と診断しました。
爬虫類の口腔内膿瘍は口の中や顎に細菌感染が起こり、チーズ様の膿がたまる病気です。
爬虫類の膿は固形化しており、なかなか自然には排出されません。
原因としては、摂食の際にできた口内の傷、不衛生な環境、不適切な温度管理、栄養不足、ストレスによる免疫力の低下などが考えられます。
症状は、口周りの腫れ、目の下の腫れ、食欲の低下、口を開けにくそうにするなどが挙げられます。
治療としては、物理的な膿の除去を行い、抗生剤の投与を行います。
固い膿なので自然排出は難しく、時間と共に膿瘍が大きくなり、食欲の低下、一般状態の低下につながります。場合によっては瘻孔を形成してしまうこともあり、早めの処置、治療が必要となります。
当症例については、膿の除去、洗浄、抗生剤軟膏の塗布を行い、抗生剤の内服を処方し、傷跡は残りましたが改善しました。

爬虫類で頬の腫れや、口角に膿の様なものが少し付いてるだけの様に見えても、口腔内の状況はかなり悪化している場合もありますので、異常が見られた際は早めの受診をお勧めいたします。



