ヤモリ 肛門の腫れ プラグ詰まり | 上大岡キルシェ動物医療センター上大岡キルシェ動物医療センター

ヤモリ 肛門の腫れ プラグ詰まり 

トカゲ

ヤモリ 肛門の腫れ プラグ詰まり 

2023年12月24日 投稿者:staff

カテゴリー:トカゲ 爬虫類 症例紹介

フリンジヘラオヤモリ オスの症例です

 

肛門の腫れを主訴に来院されました。視診により総排泄腔右側の腫脹及び膿性物質の詰まりを認めました。

 

慎重に処置を行いプラグと呼ばれるチーズ様の栓子の除去を行いました。

除去後は抗生剤と消炎剤の内服を行い2週間後の再診では腫れやプラグの詰まり等なく良好な経過となっています。

 

トカゲのオスにはヘミペニスという交尾器があり通常尾の中に反転しておさまっています。ヘミペニスを収納する袋(クロアカサック)にチーズ様、蝋様の栓子が詰まることがあり、プラグ詰まりと呼ばれています。栓子の原因は不明ですが、脱落した上皮細胞に堆積物や滲出物が蓄積したものと考えられています。

 

プラグ詰まりを放置し、二次的に細菌感染が起こると腫瘤状に肥大し強い炎症を起こし、自壊してしまう可能性がありますが、除去後洗浄や適切な内服治療が出来れば完治が可能です。

 

肛門周囲の疾病としてプラグ詰まり以外にもヘミペニスが出たままになるヘミペニス脱、卵管が出たままになる卵管脱、腫瘍性疾患など多くありますので何か異常を感じましたら早めの来院をお勧めします。