1歳の男の子のデグーの症例です。
昨日誤って踏んでしまい、尾の皮膚が途中から切れてしまったとのことで来院されました。
尾の先端の2/3の皮膚が抜け落ちてしまい、内部組織が露出した状態が観察されました。
末端は組織の壊死が疑われるような所見が認められました。
ご家族様とご相談の上、全身麻酔下で断尾処置を実施することとなりました。
出血に注意しながら、露出している軟部組織および骨を切除し、先端の皮膚を縫合していきました。
その後は、処置した部分を気にする様子もなく、良好な経過をたどりました。
デグーの尾の皮膚は、もともと外敵から逃走できるように容易に抜け落ちやすい構造になっています。
誤ってどこかに挟んでしまったり、踏んでしまったりといった事故で尾が抜ける事例が多く認められます。
今回は、外科的処置を実施しましたが、外科処置にも麻酔といったリスクが生じます。
感染や自咬などのリスクはありますが、外科処置以外の方法をとる場合もあります。
尾抜けは、個々のご家族様に合わせた治療を実施していくこととなります。
デグーさんのご家族様はくれぐれも尾に注意していただきたいと思います。