モルモット、2ヵ月齢、男の子の症例です。

突然ケージの中で暴れ出し、その後、後脚が動かず引きずっているとのことで来院されました。

両後肢とも下腿で湾曲し腫れていました。

レントゲン検査では右脛骨は粉砕骨折、左脛骨は斜骨折していました。

370gの個体であり非常に骨自体が脆かったため、完全な整復は困難と判断し、QOLの維持、二次的な障害(皮膚穿孔など)の予防を主な目的とした手術を計画実施しました。

骨髄内にピンを通し、粉砕骨折していた右(R)はワイヤーを併用して整復しました。術後はテーピングによる外固定(ギプス固定)も行い、固定力を維持しました。

術後は固定のため、ぎこちなさは見られたものの、元気に動き回っていました。

その後3ヵ月近くの固定にも耐えてくれたおかげで、変形は残るものの日常生活は問題なく送れる様になっています。

小型のエキゾチックアニマルは、気をつけていても、日常生活の中、不慮の事故で骨折してしまうことがあります。

部位や受傷からの時間によっては、外科的な治療により、整復が可能なこともあります。

足を引きずる、痛がる、腫れているなどの症状がある場合は、早急にご相談ください。