チワワ、一歳の男の子の症例です。
陰茎を自傷してしまい、出血しているとのことで来院されました。
陰茎の粘膜は壊死を起こし、排尿は不可能になり、ペニス先端からはカテーテルも通らない状態でした。
膀胱が過剰に膨満するほど尿がたまっていたので、まずは膀胱を穿刺し、尿を抜去した後に、外科手術を行うことになりました。
陰茎の一部が黒色化し、粘膜が出血壊死を起こしていました
壊死部より先端は修復不能と判断し、壊死部にて陰茎を切断し、その部位の尿道と包皮粘膜を吻合しました。
外見上は包皮が残り、正常と変わらないような見た目になるよう縫合しました。
術直後は尿道カテーテルを留置、導尿し、吻合部の癒合とともに、自律排尿が戻りました。
若齢の犬では、陰茎の自傷が起きることがあるので、要注意です。