パグ、フレンチブルドッグ、イングリッシュブルドッグ、ボクサー、ペキニーズなどの短頭種さんにおいて鼻、口、喉の解剖学的構造の問題から気道閉塞を起こしてしまう疾患を短頭種気道症候群といいます。

当院ではこの短頭種気道症候群の整復術を行っており、今回はそのひとつである、外鼻孔拡張術についてご紹介します。

外鼻孔拡張術は狭い鼻の穴を物理的に広げて呼吸しやすくする方法であり、当院では最近トレーダー法という方法を取り入れました。従来の方法よりもより広く鼻孔の組織を切断することができるのと、縫合が必要ないので切断面に瘢痕や変色が生じないのがメリットです。

デメリットとして、一般的には鼻の組織の切断面の炎症がしばらく続くと言われていますが、当院においては今のところ2,3日の出血のみで落ち着いてくれる印象です。

では、トレーダー法で外鼻孔の拡張を行う前と後の外貌を比べてみましょう。

左の写真が拡張前、右が拡張後です。

これだけ外鼻孔が広がれば、呼吸しやすくなること間違いなしです。

短頭種さんで呼吸器症状にお困りの方、うちの子の鼻狭いかも?という方がいましたら、是非ご相談ください!